エッセイ集

第24話 「武劇館流・参段」への道のり~8月(2004年)

 ・・・突然ですが、左膝が炎症起こしてっ、熱出して寝込んじゃった~っっ・・・!! (>_<)
 産まれて・・・・・・、初めて。
 こんな病に罹ってしまって、実はどっぷりと落ち込み気味の・・・私こと山野亜紀なんです・・・★(注:2004年の当時です★)
 みなさん、お元気ですか? 体は、大事にしましょうね・・・★ (^_^;)

この病院は、2019年現在もあります♡

 実は、土曜日にいつもの武劇館での稽古に赴き・・・そして、自宅に帰って来た処。
「あれ・・・? 膝が痛いなぁ、何だろう・・・?」
とは、思いながら・・・。
 丁度手持ちの湿布も切らしてることだし、さしたる事もないだろうとタカを括っていた・・・私です。 (-_-;)
 いやはやところが、翌日には膝小僧が腫れていて、昼には何やら熱っぽい・・・?
 そして夜には熱も8度を越してしまったので、仕方ないのでバファリンを飲んだけれども、熱は一向に下がらず(!)
 翌日はとうとう、兄に車を出してもらっての家族総出で、近所の整形外科へ行きました★
 ・・・私って、稽古を始めてから今まで、あんまり・・・怪我らしい怪我をした事がなかったのが自慢だったのですが★
 今回は外傷がある訳でもなし、ただひたすらに膝が痛くて、陽気ばかりでなくて、体も暑い・・・。 (-_-;)

 結局、何らかの菌が膝に炎症を起こさせたんだそうで、膝のお皿の下に水が溜まっている・・・というお話でした。 (>_<)
 傷があれば、そこから悪い菌が流れ出て来て、比較的早くに治療が終る・・・そうなんですが(!)
 私の場合は外傷がないので、ただひたすらに体の中で浄化をするのみなんだそう(!) 

 ・・・それでも、7回程注射器で「膿」やら「うっ血した血」やらを、抜いたんですけど・・・。 
 全治2週間で済めばまぁ、御の字・・・なのかな? (うわーん、書いてる途中で、3週間目に突入しました★)
 ・・・これが、痛めたのが「足首」だったら、這ってでも(!)家事の手伝いも出来たのに(!)
 「膝」をやられては、赤ちゃん得意の「はいはい」も出来ないのですね、びっくりしましたーーーっ・・・。 (T_T)

●さて、この辺でタイトルに戻りましょう、「武劇館流・三段への道のり」のお話です♡

林先生のみごとな、三段斬り

 日本の稽古事というのは、ある意味でのタイトル取り・・・とでも言いましょうか。
 スポーツである柔道・剣道・合気道・空手などでも、何段であるとか。
 何級とか、クラス分け・・・とでも言いましょうか。
 級に始まり、、果ては師範に至るまで、様々な道のりがあるようです。
 これは例えば華道や茶道、日本舞踊なんかも、その例外ではありません。

  ・・・私は親の趣味(!)で、子供の頃に三味線(長唄)日本舞踊(花柳流)を習わされましたが、もし名取りになれたとしても、やっぱり・・・ながーい道のりがあるようです。 (^_^;)

 そんな訳でたしか、空手は8級辺りから始まったような気が・・・致します。(流派によっても、違うそうですが)
 この場合、まずは8級から1級まで昇進をし、それから段をとって、更に高みへと向かう・・・そうですが★
 その折には必ず、検定費用が掛かる(!)んだそうです。
 その金額は、上へ向かうほどに鰻(うなぎ)登りに・・・。 (´。`)

●・・・そう言えば、書道なんかでもそうですよね。

 でも書道ペン習字なんかは、まず一番初めに☆飛び級☆があり、実力に合わせたを与えられてから、そこから一級、一級と昇進をしていきますが、武道の場合では違うんです。 (^_^;)
 初めが8級なら、必ず定められた8級に始まって昇進をしていくように、決められているんだそうです。

宮城流の発表会で、三味線を弾く私★ 

 ・・・で、武劇館流と言うものが一体、何なのか・・・と申しますと。
 文字通り、武劇館道場における真剣刀法の腕・・・と言う意味になります☆
 なんですが(!)
 それは、その辺の刀法の三段程度の腕では、取れない・・・と言いたいところなんですが、さぁそれは一体、どんなものなのでしょうか。 (-“-)

●武劇館で行われる試斬には、必ずリアルな「体転」が求められます。

 この、・・・体転と言う奴。
 「武道には必要不可欠!」な物なのに、何故だか。
 ・・・なかなか浸透していかない処が、世の中の不思議・・・という奴でしょうか。


敵が、前から現れた!

右体転で、敵の攻撃を交わす!

 以前に、刀道の大会に参加した事もある私ですが。
 初伝・中伝・奥伝と3組に分かれて、指定された方法で試斬をするのですが。
 「体転をキチンとされている方」って、あんまりにも居ない・・・・・・。 (・_・;)

●私こと山野亜紀は、当たり前と言えばまぁ・・・当たり前なのですが、何もかもが☆林邦史朗仕込み☆です

 そして体転とは、殺陣でもアクションでも武道でも、必ず入っている当たり前のテクニックです。
 まず、相手から攻撃を受ける・・・という時。
 その人にの前で、まっすぐに立っていたら、私は間違いなく殴られてしまいます・・・★ (>_<)
 まぁお芝居であったら、・・・そこは人物設定などにもよるでしょうし、そんな芝居もあるでしょうけれど、武道でなら、そんなアホのように殴られる人いません(!)
 武道の腕が上達する程、相手の攻撃を交わして反撃に出る事でしょう。
 ・・・この「相手の攻撃を交わしながら」というのを、体転という訳ですが。
 「巻き藁」相手じゃぁ、ちょーっと想像しにくいのかなぁ・・・? (?_?)

 相手の攻撃を交わしながら、斬る・・・のではなく(!)
 一定の位置で立ったまま、据物(すえもの)を斬るように試斬する人、めちゃくちゃ多し・・・っ!
 でもそれじゃぁ、例えば一人目の敵が斬れたとしても、二人目には斬られて、貴方は死んでます・・・。 (^_^;)
 大会では、体転をしないと減点(!)の対象になるのに、余り重きを置かれてない様子なんですが、みなさん、体転しましょうよぉー・・・。


刀を持った敵が、現れた!

相手の攻撃を払っても

体転がなければ、体当たり!

●体転を「する」と「しない」では、テクニックは雲泥の差なんです!

 体転を行わない試斬は、俗に据物(すえもの)斬りと言ったりします。
 ・・・物体は(なにせ巻き藁★なので)自分では移動が出来ません(!)から。
 「巻き藁」と「それを斬ろうとする私との距離」は、私が移動をしなければ変わる事はありません

 ・・・ですが、そこに体転が加わりますと。
 相手が斬って来ることを想定して、その攻撃を交わした瞬間に斬る訳です。
 ところが、「斬る相手」は「巻き藁」ですから・・・。
 私の望む位置に・・・巻藁さんが、動いてくれる訳ではありません★ (-_-;)

 
私が大きく動きすぎれば、巻き藁との距離が遠くなって斬り損なうは、刃筋は狂うは。
 ・・・また、近ければ近いで斬りにくいしで、斬り損なったりすれば、またもや減点の対象になってしまいます。

●また私たちは「目付け」と言いますが、体転をしたその一瞬の間に、巻き藁の「斬る位置」と「距離」を推し量って、初めて試斬が成功する訳なんです。

 ・・・で、林先生が始めた、「武劇館流・参段」についてなんですが★
 今夜のメイン・イベント・・・とでも、言いましょうか。
 またまた、ある晩の刀道の稽古から始まるのです・・・・・・。

「見てれば、わかる」
 というのが、林先生のモットー・・・とでも、申しましょうか。
 いくら自称・何段の腕前と本人が言っていても、その腕前が真実なのかは、見ていれば判るものなのだそうです。

 ・・・また、試斬の腕前だけでなく、撮影現場でも、その人間が何段を持っていようが(どんなにプロフィールで「自分は猛者だと語っていても」、一瞬にして仕事が出来る俳優かどうかを、林先生は見抜いてしまいます・・・。
 ・・・さすがは、この道50年のベテランさんです。 (゜_゜ )

●さて、稽古場について・・・なんですが。

 それはそれなりに、目標があった方が効果が上がる場合があります。
・・・そんな訳で林先生は、「武劇館流・刀道参段」をその日、戯れに作ったのでありました・・・。 (-“-)

これが、逆手持ち

 今回、林先生が指定されたこちらには、「逆手持ちでの試斬」が含まれています。
 ・・・侍は普通刀の柄を、右手が上で、左手が下になるように握ります。 
 こちらを、「準手持ち」と言いますが、あえて、左手が上になるように握りまして左準手持ちで試斬するのも、なかなかに難しいところがあります。
 ちなみに逆手持ちは、準手持ちの前の手を逆に握ります。
 たとえば、「座頭市のような逆手斬りの立ち廻り」を想像してみて下さい。
 あのような斬り方では、世間の人は「斬れない・・・」と思われているようですが、ところがギッチョン、斬れるんです! (^_^)/

 戦いの最中に、状況に応じて様々な刀の握り方で闘ったと考えられています。
 林先生は、そんな事を考えてか、様々な持ち方で試斬が出来るようにと、指導をしています。
 ・・・さぁ、チャンスがあったら皆さん、この試斬にレッツ・トライ!

 

 私はこの規定では合格を戴けたんですが、早く足が治って、お風呂に入りたい、運動がしたい・・・今日この頃です。
 ひたすらに寝ている間に、とうとう8月になってしまいました。 (T_T)

山野亜紀エッセイ・目次は、こちら!

【武劇館流山段・その1】
 「右逆手持ち・右脇構え」から、巻き藁に間合いを詰め、敵が面に斬り付けたと想定。左に体転しながら右足を一歩進めての、右逆袈裟斬り(右下から、左上方向に斬り上げる)。
  左準手持ちに持ち替えて「左八双の構え」より、敵の突きを左体転で右袈裟斬り、すかさず右逆袈裟斬り(これは、左足前のままで斬り上げる)。
  右準手持ちで一度「正眼の構え」から、敵が後ろから真直斬りをして来たので、右足を引きながら右振り向き、左に受け流して右体転の左袈裟斬り(空斬り)、左振り向きにて右逆手持ちで、左体転での右袈裟斬り(左足前のままで斬り上げる)。
 左準手持ちに持ち替え、左体転の右袈裟斬り・・・5回の試斬を行う。

【武劇館流三段・その2】
 右体転の「諸手抜き打ち」から、左袈裟斬りの捲り。
 左準手持ちに持ち替え(左足前)、左体転の右袈裟斬りから、すかさず右逆袈裟斬り。さらに右に重心を移して右胴水平斬り。
 そのまま左八双に構えて、左体転の右袈裟斬り。(5回の試斬)

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