エッセイ集

第36話 殺陣のライセンス☆~5月(2005年)

 あったか~いGWが終って、急に寒くなってきた今日この頃です。
 気にはしていたのですけど、なかなか・・・思ったりやったりは出来ないものだなぁと悟った今日この頃ですが、やっぱり春というのは何故だか、やっぱり色々とあるもんです★

 私こと山野亜紀の家では、小さいアパートを経営していたりするのです・・・が(!)
 ご近所にあった畑たちが最近、みーんな(!)新築アパートと化してしまって、本当に困ってしまった昨今なんです★
 最近の敷金・礼金騒ぎ(注:敷金が不要になって来た時代の始まりでした★)も入り混じり、なんだか色々と辛くなって行くんですねぇ・・・。 (T_T)
 不動産屋さんは仲介料無料!」と何処でも歌って我・善人!ってな感じなんですけど、その代わりに借り主に向けての、ゴミ捨てだとかのマナー教育は一切(!)やって下さらないしで、大家家業は実に苦しくなるばかりなんです・・・★
 マナー違反のゴミを、カラスや猫なんかが散らかしまくったりしても、大家ってのは泣くだけなのでしょぉか・・・。 (注:この後、石原都知事がカラス駆除に頑張ったからなのか、カラスは少なくなりました)(^_^;) 

さて、私こと・・・山野亜紀なんですが。

大きいのが十六弦(音的にアルトだとすれば、小さいのが普通の箏(13弦でソプラノ♪)

 2005年の春から、お琴にも通い始めたのですが、お琴の先生も老年者控除(2004年までは、50万円でした)が平成17年度からは無くなってしまうと嘆いておられます・・・★
 ・・・するとなると、私の母も同じ身の上なんですね・・・。
 春というのは、ウキウキするものではなくって、生活苦を噛み締める季節なのでしょぉか・・・。 (T_T)
 こんな話をしていても、生きているのが儚くなるだけで、全然っ、楽しくないぞぉぉぉおおっ!!
 ・・・という訳で、気分を変えて参りましょう。(^_^)v

●殺陣のライセンス制度が、整いました。

 林先生がこれは、ずーっと願っていた事なのですが・・・なかなかキャスティングまでには浸透してきませんね・・・。
 このHPでも叫んでおりますが、殺陣というのはテクニック・・・つまり技術(!)であり。
 「戦い」というテンションの高い芝居の中で、いかに冷静に・・・自分が与えられた役を演じるか。 そして怪我無く(ここが、肝心!)いかにリアルに演出の求める芝居が出来るのか・・・という事。

 さて、お芝居の上手い俳優さんは、やっぱり殺陣もお上手です。 (^_^)v
 そしてやっぱり、きちんと稽古をされています。
 「テクニックを会得」するには、勘とか順応力などもありますがやっぱり・・・ある程度の時間は掛かるもの(!)なんです

  料理だって、しなれてる人と、やってないな~という人は、手付きをみただけでもすぐに判りますよね? (^_-)-☆
 「殺陣」だって、そうなんです♡

●林先生や、殺陣師さん達にはやっぱりそういう希望が多いのですが(!)

 実は「殺陣のライセンス制」は、ある事件を切っ掛けとして
 それも、長い年月を経て・・・施行される事となったのですが、その、ある事件とは・・・。
 林先生の了承を得たので、こちらでご紹介をしたいと思います。

 皆さんも、記憶の中にうっすらと残っている方も居るのではないでしょうか。
 中村玉緒さんの旦那さんであり、殺陣の上手な役者としても有名な・・・勝新太郎氏。
 「座頭市」という映画の撮影中、斬られ役の俳優さんが真剣で刺殺されてしまったという、あの忌まわしい事件なのでございます・・・。

宿場町だから、もっとすさんだ感じだったと思いますが・・・参考まで

 件(くだん)の事件については、当時林先生が書かれた資料によりますと、その俳優さんが刺された場所は、首だったのだそうです。
 このエッセイでも、幾つかご紹介をしておりますが・・・撮影中の事故というのは例えば、失明をさせてしまった・・・であるとか。
 骨折をした等の怪我は、それまでにもあったそうです。(職業俳優の方に送る、殺陣の重要知識参照
 でも、こんな事件(!)は、芸能史上初めて(!)の事だったのです。

ヤクザたちって、よくこんな場所でも追いかけっこをしていますよね★ 

 ・・・って、それはそう。
 こんな事がそうそうあったら、俳優に命が幾つあったって足りないしっ。 (ー_ー)!!

 ・・・さて当時の林先生は、事件の後で、あらゆるメディアにコメントを求められたのだそうですが。
 ・・・林先生はその場には居なかったので、撮影に参加をしていたという仲間に話を聞いてみた所(!)
 この日の撮影は、宿場町(時代劇ですから・・・)のヤクザ達が、主役の座頭市を取り逃がしてしまって探し回っているというシーンだったそうです。

 取り逃がした位ですから、 ヤクザ達は血の気が上がって、文字通りに・・・血眼って感じで座頭市を追っています。
「早く探せ!」
 兄貴株のヤクザ役の俳優が、その時「真剣を持って!」いました。
 その俳優の周囲でやはり、こちらは小道具用の刀を持っていた役者達が、鵜の目鷹の目で座頭市を探しています。
「早く、早く探すんだ・・・っ!!」
 その時、兄貴株のヤクザ役の俳優は、刀を振り上げたのだ!!!・・・そう。
 ・・・運が悪いと言えばそれまでですが、その時、ある俳優がその傍を通り過ぎようとします
 その俳優の首に、刀が刺さってしまったんだ・・・らしいです。

●撮影現場で、実際に真剣を使うような事が現在でもあるのでしょうか。

これは、薙刀の本身での私の試斬演武

 ・・・少なくとも、林先生の現場では、答えはYESでした。
 こういう情報は、結構に流れているものらしく、とあるブログでも「林邦史朗が真剣を使って、吹き替えで演じていた」などの記事がヒットしたりしてします。
 ・・・勿論、普通の撮影では劇用の模擬刀(小道具用の刀とか、鉄身とか)を平常は使っています。
 ですが、構えた時のアップであったり、刀の手入れのシーンを撮る時以外には、真剣を使用するなんて事はないんです(!)

●例えば「大河ドラマ・義経」で、義経がただ1人元服をする為に髪を斬るシーンがありました。

幼少の頃の遮那王義経。・・・DVDで販売されているみたいですね

 あの時の刀は林先生所有の物♡で、演出から求められて初めて・・・林先生はNHKまで刀を持参して撮影が行なわれていたのです。
 番組でも、真剣で斬るシーンがあれば、その時代に見合った刀を、林先生が用意するのです。
 NHK側では、真剣を用意する事はありません。
 何故って・・・刀はやっぱり、高価(!)ですし★
 幾振りも、撮影用(それも滅多に使わない!)にだけ用意するというのは、コストが掛かり過ぎるからではないでしょうか・・・???

 そして、件(くだん)の事件の折には、監督の言う事には、「臨場感が出るように」・・・との事で真剣を使用したというお話でしたが・・・結局、真意は判らないとかで、責任の所在はうやむやで示談。
 ・・・亡くなった俳優さん、本当に、お気の毒なことでした・・・・・・・・・。

●そして、この事を切っ掛けとして殺陣師達が集い、日本俳優連合に於いて「殺陣対策委員会」が設けられました。

やらねばっ!!

 殺陣やアクションについて協議をして、俳優さんたちが安心して仕事ができるように。
 安全対策を主体にして、製作会社やプロダクションなどに。 
 そして勿論、俳優さん達にも理解をしてもらえるようにと、活動が開始されました。
 1989(平成元)年の、10月の事でした。
「いま結束して行動しなければ、殺陣を受け継ぐものは1人もいなくなる」
 ・・・設立当時のスタッフは、委員長には我らが林邦史朗氏。
 副委員長には、菊地竜志氏(菊地剣友会)、國井正廣氏(オフィス國井と悪童児)、高瀬将嗣氏(高瀬道場)のお3方。
 委員としては、足立伶二郎氏(日本剣優会)ら殺陣師ばかり21人という顔ぶれでした。

 立ち回りに於ける怪我は、人災です。
 無理をさせる(する)か、技量不足か不注意。
 そして、無知(そのような事をしては危ないという事を知らない)から起きてしまうのです(!)

 そうして・・・結束をした訳ですが、当時すぐには「殺陣」はライセンス制にはなりませんでした。
 ですが、その後もアクション部会では様々な意見が交わされて・・・とうとう2004年になって施行される事になったのですが、残念ながらキャスティングには活かされていない事が残念です!

●・・・でも、あれですねぇ・・・。

和弓の引き方。 手元が判るよう、少し緩めてもらっています

 先日、ちょっとだけ「一の谷の合戦シーン」を見ていたんですが。
 ・・・それは確かに、エキストラの方も幾らか混じっていたかららしい・・・のですが★
 頼むから、・・・ちょっとでもいいから、和弓の射ち方くらい、知っておいて欲しい・・・。 (^_^;)
 撮影現場にいらした方の、あのっ、弓の構えもさる事ながら、真面目に・・・弓の上下も判らない方も結構いるんですね・・・★ (T_T)

これは2017年に私が弓指導をした時のモノ

 そしてあのっ、あのっ・・・その、引き方・・・。
 お願いだから、弦(つる)は和弓の場合は「右「親指だけ」で引くんです・・・。 (^_^;)
 なんかみんな弓が引けなくって、撮影現場まで来て、林先生に教えてもらっている人多し(!)

 そんな事やってたら、私の母(第二次世界大戦中に、武道の稽古経験多し!)とか、このHPの愛読者である武道楽者さん(合気道・弓道・古武道でもなんでもござれ、ついでに消防団にも入っているという・・・ホントに武道楽な方★)とか。
 全国の弓道部とか、弓道連盟から、アタタの拳(はわゆ注;北斗の拳)が飛ぶぞ・・・っ!!

これが、正しい姿勢です

 ついでに、その薙刀の使い方っ!! 
 どうにかしてっ!!
 あぁ、柄を握ったままボーっと突っ立っているんじゃないっ、ここは、戦場なんだぁぁああ・・・っ!! (-_-メ)

 ・・・そしてっ(!)
 さまざまな事を書き連ねましたが、2006年の大河ドラマは「山之内一豊の妻」(仲間由紀恵主演)なんです。
 ・・・またまた合戦シーンが多いですし、弓が射れないようでは困ります。

 本番で弓をつがえて、射った途端にポロリと落ちる・・・。 (T_T)
 ・・・そんなっ、そんな事ではいけませ~ん・・・っ!!
 なんだかんだありますが、・・・それでは、また。 (^_-)

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