林流健康体操

立禅~ritsuzen~

立禅を始める前に【ミニ知識】

 日本の禅宗のお寺では修行の一環として、「座禅」が有名ですよね。
 ・・・さてでは「立禅」は何かと申せば、とってもカンタンに言ってしまうと、「座禅の立っているバージョン(!)」と言ってしまっても良いと思うんです。
 良いとは思うんですが、これまた座禅と違う点がありまして、それは「立禅の形」は全て、武術の構えで作られているんですね。
 全部で7つになりますが・・・ちなみに、1つの構えに対して何分行わねばならぬ(!)といった制約はありません。
 1つの型につき、ゆっくりとした腹式呼吸7回ほどを目安に、と言われておりますので、こちらを参考にして戴けたらと思います。

 「禅」と言ってしまうと、何だかこ難しく考えてしまいがちなんですが・・・ここはひとつ(!)
 好きな音楽でもかけて、宇宙のと一体になるようなイメージで、心地よく行ってみてください♡

 ・・・どうも「気」と言ってしまうと、マヤカシのような、不可思議な存在(!)と感じてしまう方も多いかと思うのですが・・・★
 現代では「気」は、「エネルギーそのもの」だと考えられているようです。

 ・・・考えてみれば、「人は、生きるエネルギー(気力・体力)がある間はこの世に存在」し、「エネルギー(気力・体力)が枯渇した時に、死ぬ」・・・という風に当てはめてみるなら、あながち「気がエネルギーである」という説明は言い得ているのかも知れません。

 何しろ、私たちが生きる「地球は宇宙の一部」でありますし、「人もまた、宇宙の一部」に思えます。
 そして「宇宙」とは、誕生と消失を繰り返す、エネルギーそのものの存在といっても良いでしょう。
 その「気(エネルギー)」を、「立禅という動作」を通して感じ、体内に取り入れていく・・・。
 人の作った社会生活で生まれたストレスを、宇宙の気に触れる事で、ニュートラルに戻していく・・・それが、「立禅」なのです。

按掌  抱気  畜精  霊閉  霊開  陽掌  内神

【立禅は、七つの構えから】

【ポイント】
 まずは大宇宙に、気持ちを開放してみましょう。
 人は生まれながらに、「自然治癒力」を持っていますが、体内の気が滞るとその力が徐々に摩滅してしまうのです。
 立禅で「自然治癒力」「生命力」「深い思考力」「意志力」「自信の確立」「勇気」などを広く養いましょう。
 下半身の力を全て抜き去り、呼吸を止めず、正しい構えを意識をして行いましょう。

 この「意識」とは、筋肉トレーニングをする時には例えば、鍛える筋肉に意識をするようにと、よくインストラクターが口にしていますよね。 
 禅の場合も、その効能を「意識」して行うのです。
 そして立禅をやっている時には、全身に気持ちよく気を通す事のみに集中をしましょう。
 もちろん、余計なことは考えません。
 良いイメージで、ゆったりとした気分で行いましょう。
 ・・・立禅とは本来、気を蓄えて健康になる為の行為ですから、逆に意識しすぎるなどして、疲れることがないようにしましょう♡

按掌(あんしょう)の構え

【 型 】
胸の高さで両腕を広げ、掌を下に向け、肘を下げる。
【効 能】
指や肘の構えをつくり、感情力、胆力を養う。
【用 法】
無限大の宇宙に気持ちを解き放し、身体が空間に浮いている様な感じで、気持ちよく何時までもそうしていたい気分でおこなう。

抱気(ほうき)の構え
【 型 】
大きな木を抱く様に、掌を中丹田に向ける。
【効 能】
腕や腹を整え、深い思考力、意志力を養う。
【用 法】
丹田呼吸で、宇宙と対話するような気分でおこなう。 身体の中心からすみずみにも、充足した気分が行き渡るように。
畜精(ちくせい)の構え
【 型 】
両手を下に下ろし指先は下、腿の前やや外側にする。
【効 能】
下丹田に意識を集中し、粘り強さや、生命力を養う。
霊閉(れいへい)の構え
【 型 】
両手を上にあげ、顔の前・上丹田に両掌を向ける。
【効 能】
首、肩の構えをつくり、架勁や化勁を整える。
自信の確保、内省力確保。
【用 法】
身体の命令系統である脳を、いきいきと活性化させてゆく様な感じ。
霊開(れいかい)の構え
【 型 】
顔の前で霊閉の構えの掌を、外側に向ける。
【効 能】
首、肩と按掌を整え、統制力や知恵、自然力を養う。
【用 法】
天から宇宙のエネルギーを、地から地のエネルギーをもらう気持ちで、全身に気を通し気を蓄積する。
陽掌(ようしょう)の構え
【 型 】
両手を前に出し肩幅の広さで掌を上に向ける。
【効 能】
肘、肩、胸、背と按掌を整える。
【用 法】
宇宙エネルギーをしっかり感じ取り、知恵から勇気までを広く養う。
内神(ないしん)の構え
【 型 】
胸の前で両掌を合わせる様にする。
【効 能】
推勁や掌を整える。
【用 法】
背中や咽のつぼと合し神を練る。
【立禅のポイント・その2】

 人は、脳も身体もリラックスした状態で初めて、いい仕事ができるのです。
 気が上がってしまって、正しい判断のできない状態では逆に、何をやっても上手くいきません。
 ・・・どんなに悪い状況が、たとえ重なったとしても(!)心は常に冷静でいなくては、全て上手く立ち行かなくなってしまいます。
 ・・・リラックスをして、集中をして、楽しんで行う事が総てに通じて、良い結果をもたらすことになるでしょう。 

 「丹」の意味は、精錬した、長生きの薬(仙丹)などと、広辞苑では説明されています。
 そして「田」は文字通り、田んぼを指し、つまりは「薬を育てる田んぼ」という意味になります。
 これはヨガではよく、チャクラなどと呼んでいますが、インドでの教えと中国のそれが、全く違う訳ではありません。
 またインドではチャクラを7つに分けて教えていますが、中国では3つに分けて考えている・・・というだけで、意味に大きな違いはありません。
 ここで説明をする「丹田」とは、上・中・下の3つに、分かれています。

 「上丹田」は、眉間の奥・脳の中央辺りを指します。
 そこには脳下垂体や松下腺、視床下部などが集まっており、人間の思考や運動能力など。
 様々な命令系統が集まった部分であり、急所と呼ばれる所でもあります。

 「中丹田」は、咽から心臓や肺膵臓・脾臓・肝臓消化器官の辺りを言います。
 甲状腺福甲状腺胸腺など。
 さまざまなホルモンを出す、内分泌腺の集まる場所です。
 このホルモンのバランスが崩れてしまうと、様々な症状が現れることになり、ものによると、欝の原因になったりもします。

 「下丹田」は、性器(男性は精嚢・女性は子宮)膀胱・副腎・腎臓や肛門・尾骶骨の辺りまでを言います。
 副腎や性腺の集まる場所であり主に、女性・男性ホルモンを作る場所でもあります。 
 ・・・ざっと書き出してありますが、丹田とは「人間の身体の大切な場所」を意味しているのです。
 人の身体は全て繋がっていて、1つの不具合が次を産む・・・なんて事も珍しくありません。
 筋肉を強くする為に、その筋肉を意識してトレーニングをするように。
 自分の体調を整える為に、その部分を意識して「立禅」を行いましょう。

 

 私たちは「立禅」の後に、一度「按掌の構え(写真参照)」に戻ります。
 そして太極拳でいう「雲手(うんしゅ)」を行って、陰陽の気を混ぜて、最後に「その気を下丹田に収め」て、立禅を終ります。
 太極拳は中国の拳法で、陰陽の考えが根底にあるそうです。
 ここで言う、陰陽の気を混ぜる・・・という事ですが。

 「陰」とは簡単に言うと、寒いとか、冷たい、地、青のエネルギーで。
 「陽」とは、暑い、熱い、天、赤のエネルギーと考えてみて下さい。
 どちらもそれだけでは、人間は生きてはいけません。
 生活に適した場所、気温など。
 両者があってそれを混ぜて、初めて生物が暮らせるのだ・・・というのが、「陰陽の考え方の一つ」であるそうです。

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