エッセイ集

第23話 「祝☆HP開設1周年!」・・・それは体術☆~7月(2004年)

 開設1周年(!)を迎えたら、絶対にHPをリニューアルするんだーーーいっっ!! (^_^)v
 ・・・ってな事を、考えておりまして、今回のこのエッセイを書く前にまぁ、点検の上に点検をを兼ねて、今までのエッセイを読み返してみる事にしました。

2004年当時の、検索エンジンのシンボル

 ・・・結構、感慨深いです。
 たった1年の年月だったのに・・・我ながら、話題が豊富ですよね★
 ロボット検索エンジンに、より多くヒットするようといつも頑張っていた・・・私だったんですが、お陰さまでたまには、「えぇーっ?」という検索キーワードも、いくつか。 (^^;)

 たとえば、天然理心流で引いて、ヒット・・・!というのは、わかるんです(!)
 このエッセイでは、様々な古流の剣術についてご紹介していますから。
 ところが今回、たとえば「かつら」に「襖(ふすま)」「もののふ」、「ビデオ」ときまして、「長崎藩」と出て来て、何故か「指」・・・・・・・・・?
 ・・・そして、毎週のように誰かが「立禅」で引いてくる・・・。 (^_^;)
 私が(2004年当時★)使っていた検索エンジンって、毎週月曜日毎に更新をするみたいなのですが、その度に・・・改めて驚いたり。
 ・・・たまに、しめたとばかりに二ヤリとしてみたりの私です。

●・・・さて、最近の近況ですが、この暑い日々が続くのに、みなさん頑張って稽古に通っていらっしゃいます。

ちまたの本屋さんで販売している、天然理心流のDVD

 人数も多いので、最近は3班に分かれての稽古も、何度か。
 超・ド級の初心者の組と、稽古にチョッと慣れてきた人達の組と、1年以上稽古に参加をしている人の組の3組です。

 そう言えば、先日NYへ赴いた折にお会いしたNY在住の・・・HIROSHIさん。(彼も、林先生のお弟子さんの1人です♪)
 ・・・実は前回の渡米では、私にとっては初めての経験(!)でしたし、しかも「1人で、武劇ショーがしてみたい」という野望を持っていたので、それなら・・・と。
 旅立つ前に、林先生が彼を紹介して下さっていたのですね。

 まぁ、林先生に言われては・・・という事でか、彼は私の滞在中に、色々と面倒を見て下さいました♡ (^_^)v
 NYでいくらか、お話をしたのですが・・・その時、林先生の稽古の内容が、以前と比べてずいぶんと様変わりをしているようだ・・・と、仰っていたんです。

●林先生の稽古場に来る方は、勿論役者さんが多いです。

懐かしのNY

 ・・・たまに、NHK大河ドラマに出演予定の役者さんの殺陣の特訓も、ここで兼ねることがあります。
 なのでHIROSHIさんは、日本にいた当時はもちろん、稽古に来たり、舞台の仕事でもあればそれに出演する・・・という生活であったそう。

 舞台の仕事は、旅公演の全国巡業になんて事になれば、その間は当然、稽古には来れなくなってしまいますから、必然的にお休みとなってしまいます。
 HIROSHIさんが参加をしていた当時の稽古は、参加人数も今よりはずっと少なくて、先生の目が非常に届く稽古内容であったというお話です。

●・・・ちなみに、当時のHIROSHIさんを私は知りません★

グランドセントラルターミナルで食べた、生牡蠣。・・・美味しかったですし、店員のお兄さんが優くしてくれました♡

 私こと山野亜紀が、林邦史朗先生の稽古場に通い始めた当時には、彼自身があまり稽古に来る事がなかったからなのだそうです。
 ・・・そしてHIROSHIさんは、西暦2000年を迎えた夏頃に、夢を追って渡米♡
 NYへと旅立っていった・・・そうですが、稽古の方には帰省した時に、一度だけ訪れていたのだとか。
 その折には彼は、私の事を見掛けていた・・・そうですが★
 私にとっての彼は、余りにもたくさんいる稽古場の、男性門下生の一人であったので・・・・・・。 (T_T)
 1・2度見かけたくらいでは、私は、とっても(!)お顔までは覚えられなかったようなのです。

 ですから、私の中での彼は、NYで知り合った初めての稽古仲間で、しかもHIROSHIさんは、幾人かにそこで立ち廻りを教えていらっしゃいました。
 ・・・その稽古に、私も初参加♡
 HIROSHIさんのたっての頼みで、「NYで、天然理心流のレクチャー」も、して参りました☆  (^_^)v
 稽古内容は何でもいいと言う事だったので、判り易い「天然理心流」にしたんですね・・・。

 実際、私こと山野亜紀は、初心者相手の稽古にはよく、この流派の「組太刀木刀」と「居合抜刀術」を使います。
 ・・・でもNYでの稽古も楽しかったんですけど、初めてみんなで食べた「飲茶」が楽しかったですね♡
 私、飲茶・初体験だったので♡ (あれは大人数の方が、楽しいですよね☆)

●ところで・・・HIROSHIさんから、林先生の最近の稽古内容にびっくりした・・・という言葉を聞きました。

 たしかに、HIROSHIさんが稽古に来ていた当時はまず、古流の剣術の稽古なんて、ありませんでした。
 多分、林先生が「護身術(注:現在の名称は、「侍とニンジャ体術」)」の内容を多く稽古に組み込むようになってから、中味がどんどん、変わっていったような気が・・・致します。
 何しろ、林流護身術は、簡単に言えば林邦史朗先生が組み立てた無手の体術な訳ですから、殺陣の稽古内容に取り入れたとしても、何ら問題はありません。
 ・・・むしろ体術を数多くこなしていく事で、技のバリエーションがどんどんと広がっていきます♡


無手で相手の攻撃を受けて、即座に当身!

同じ技を、二刀流でやってみる!

●私は以前、HPの質問コーナーで「林先生の稽古では、体術はやりますか・・・?」というご質問を、メールで受けた事があります。

 ・・・その時に、林先生とも話したのですが、先生の稽古場ほど体術の内容が充実している所はない(!)のではないか・・・
 空手、合気道、忍者体術、琉球古武術・・・などなど。
 得物を持っての稽古もするのですが、まずは無手の稽古が肝心なんです(!)
 ・・・と、いうのは。
 得物とは、手の延長で扱うというイメージだからなんですね。 (^_-)-☆

これは、鎖鎌

 小刀・大刀、杖に槍・・・などなど、それぞれに長さも、武器の持つ特徴も違いますが★
 私も例えば、鎖鎌・・・なんて。
 やってみるまでは、特別な武器のように感じていました。
 ですが林先生の説明によると、どんな武器基本は、同じようなものなんだそうです♡
 実際、ヌンチャクは一応やっている・・・私ですが、「鎖鎌の鎖を操る動き」と「ヌンチャクのそれ」は、基本動作はよく似ていたのです・・・。
 あとは得物に、いかに慣れていくか・・・と言うお話でしたが、もっと特殊な物だと信じ込んでいたので、何だかちょっと拍子抜け・・・?  (^^;

●だからこそ、体術の基本がきちんと身体に入っていないと大変なんですね。

 心得がないと、大パニックに陥る・・・なんて事もあります。
 ・・・何しろ人間って、そうは・・・足と手が自由自在には、扱えぬ生き物なんです・・・。
 例えば、両手に集中してしまうと、足の方を忘れてしまいますし★
 足捌きばかりに目がいってしまっては、今度は手が、お留守になってしまうのです・・・。 (´。`)

 ・・・そういえば昔、私がジャズダンスを習い始めたばかりの頃の・・・お話なんですが★
 一心不乱にレッスンに付いてはいくものの、よく講師の方に怒られてばかりいました・・・。
 一応は自分でもガンバって、一心不乱にレッスンに付いてはいくんですが、
「指先にまで神経を行き届かせていれば、そんな事はありえないのよっ!!」と一体、何度叫ばれたことか・・・。
 ・・・先生・・・・・・・・・、そうは・・・言われても★
 それが出来れば、苦労はないのよ~っ・・・。 (T_T)

 これは、得物を持った時にも、同じ事が言える・・・訳で。
 つまりは、手にだけは集中が出来ても、そうは足。
 つまり、体の捌きにまで気が回るようになれるようになるのって、ホントに大変なんですね・・・。 (>_<)

●それでまずは、無手の稽古から始って、それから得物を使っていく・・・という訳ですが★

 そこはそれ、得物にはそれぞれ特徴があります。
 ですから、そこを生かした・・・立ち廻りになる訳で、例えばなら、「とどめは突き技など」になりますが。
 刀や薙刀の場合は、それに「斬り技」が加わってきます。

 ・・・そういえば以前、NHK大河ドラマの「武蔵~MUSASHI~」において、槍の宝蔵院でお馴染み、胤舜(いんしゅん)武蔵が闘った・・・立ち廻りがありました。 
 武蔵は刀の特性を生かして、胤舜に勝ちます。
 槍の間合い(二人の距離)で闘えば当然、胤舜の方が勝ったでしょうが、武蔵は逆に刀の間合いに誘い込み、胤舜を倒したのです。

 槍の長さは、9尺~12尺(約2.7~3.6メートル)。 刀は定寸(江戸城に登城する時に、帯刀を義務付けられ定められた刀)で、2尺4寸(72センチ)くらい。 長さで言えば、圧倒的に刀の方が不利だったでしょう。

●・・・あの回では、武蔵は大刀と小刀を、二本使っていました。

相手の攻撃を見据えた上で、相手の槍を、まずは下段十字受け
 それから足で鑓を踏み付ける事で、敵の攻撃を制していたのです。
 ・・・槍は、長くも使えば、短く使う方法もあります。
 それさえも武蔵の技は、凌駕していた・・・ということでしょうか。


槍と刀の間合いは、遠い

槍と刀の間合いは、遠い

 ・・・侍というと、すぐに刀のイメージがあるのでしょうけれど、その前にはまず、体術が必要なのです。
 だからといって初心者の稽古は体術ばかりではなく、・・・そこはそれ。 
 役者さんを相手での稽古な訳で、刀にまずは慣れて戴きたいですし、長い物の基本の扱い方だって、当然知っていて戴きたいのです。
 ・・・で結局は、色々入り混じった稽古・・・になる訳ですが、さてさて、これからのこのエッセイをどうぞ宜しくお願い致します。 (^_-)-☆

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